好きな教科1位は小学生が「体育」、中高生が「数学」。嫌いな教科1位は小中校ともに「算数」「数学」に。

約4割の小学生が中学受験を希望。ChatGPTなど対話型生成AIの学校・家庭での「利用経験あり」は前年より上昇

 株式会社学研ホールディングス(本社:東京都品川区、代表取締役社長:宮原博昭)の調査・研究機関である学研教育総合研究所は、2024年11月6日~11月14日の9日間、全国の小学生の子どもを持つ保護者を対象に「小学生調査」、全国の中学生の子どもを持つ保護者を対象に「中学生調査」、全国の高校生を対象に「高校生調査」を実施しました。

 

 白書シリーズは、幼児(3~5歳)、小学生、中学生、高校生を対象とした大規模アンケート調査で、40年以上前から、時代と共に変わりゆく子どもたちの“いま”を捉え、発信続けています。

 

 今回は第三弾として、「好きな教科」「生成AIの利用」「探究学習」「長期の欠席について」など、学習や学校生活に関する結果を公表します。なお第一弾は2024年12月に、第二弾は2025年2月に日常生活に関する調査結果を2回に分けて発表しております。

■調査サマリ

<小学生調査>

□ 好きな教科は前回調査に続き1位「体育」、2位「算数」、3位「図画工作」
□ 嫌いな教科は前回調査に続き1位「算数」、2位「国語」、3位「体育」
□ 対話型生成AIを学校で利用したことがあるは17%。前回調査から7ポイント上昇
□ 小学生自身、小学生の保護者ともに<受験する中学校を選ぶ際に重視したいこと>のトップ5は1位「自宅からの距離」、2位「学校の教育方針」、3位「偏差値」、4位「在校生の雰囲気」、5位「進学実績」

<中学生調査>

□ 好きな教科は1位「数学」、2位「英語」3位「社会」
□ 嫌いな教科は1位「数学」、2位「英語」、3位「社会」
□ いっぽう、<好きな教科はない>が13%、<嫌いな教科はなない>が15%
□ 「学校でいじめを見たり聞いたりしたことがある」が28%。「ある」と回答した人の割合は学年が上がる
につれて高くなる傾向が見られ、3年生では31%が「ある」と回答

<高校生調査>
□ 好きな教科は1位「数学」、2位「地理歴史」、3位「保健体育」
□ 嫌いな教科は1位「数学」、2位「外国語」、3位「国語」
□ 進路希望者が高校卒業後の希望を決める際に重視したことの1位は「学びたいことが学べる」、2位「資格が取得できる」、3位「就職に有利」
□ ChatGPTなど対話型生成AIの利用経験は「学校で利用したことがある」が28%、「家庭で利用したことがある」が40%と、家庭での利用が上回っている
 

■主なトピックス

➀好きな教科・嫌いな教科ランキング

□ 好きな教科 小学生の1位は「体育」、中学生と高校生の1位は「数学」
□ 嫌いな教科 小学生の1位は「算数」、中学生と高校生の1位は「数学」

 一番好きな教科と一番嫌いな教科をきいたところ、小学生では一番好きな教科は1位「体育」、2位「算数」、3位「図画工作」、一番嫌いな教科は1位「算数」、2位「国語」、3位「体育」となりました。

 また、中学生と高校生では、一番好きな教科はともに1位「数学」、一番嫌いな教科もともに1位「数学」となり、中学生では一番好きな教科の2位は「英語」、3位は「社会」、一番嫌いな教科の2位は「英語」、3位は「国語」、高校生では一番好きな教科の2位は「地理歴史」、3位は「保健体育」、一番嫌いな教科の2位は「外国語」、3位は「国語」となりました。

② ChatGPTなど対話型生成AIの利用経験ついて

□ 「学校で利用したことがある」小学生の17%、高校生の28%
□ 「家庭で利用したことがある」小学生の18%、高校生の40%

 ChatGPTなどの対話型生成AIを【学校】で利用したことがあるかをきいたところ、「ある」と回答した人の割合は、小学生では16.8%、高校生では27.7%となりました。

 また、対話型生成AIを【家庭】で利用したことがあるかをきいたところ、「ある」と回答した人の割合は、小学生では18.3%、高校生では39.5%となりました。

 小学生の結果を前回調査と比較すると、利用したことがある人の割合は、【学校】では7.0ポイント上昇(前回調査9.8%→今回調査16.8%)、【家庭】では5.8ポイント上昇(前回調査12.5%→今回調査18.3%)と、どちらも上昇傾向がみられました。

③ 長期間の欠席について

「クラスに長期間お休みしている人がいる」


□ 小学生の26%、中学生の45%、高校生の29%
□ 小学生と中学生では上の学年、高校生では下の学年で高くなる傾向 

 

 クラスに長期間お休みしている人がいるかをきいたところ、「いる」と回答した人の割合は、小学生では25.8%、中学生では44.8%、高校生では29.3%と、中学生が突出して高くなりました。

 学年別にみると、小学生と中学生では上の学年で高くなっている一方、高校生では下の学年で高くなる傾向がみられました。

■調査結果についてのご注意

※本リリース内容を転載いただく際は、「学研教育総合研究所調べ」と付記のうえご使用ください。
※調査結果の詳細については、下記URL をご覧ください。
URL: https://www.gakken.jp/kyouikusouken/whitepaper/index.html

■ 調査概要

調査タイトル:小学生・中学生・高校生白書 小学生・中学生・高校生の学習・学校生活に関する調査  
調査対象
(小学生調査):ネットエイジアリサーチのインターネットモニター会員を母集団とする
小学生の子どもを持つ20歳~59歳の保護者
(中学生調査):ネットエイジアリサーチのインターネットモニター会員を母集団とする
中学生の子どもを持つ20歳~59歳の保護者
(高校生調査):ネットエイジアリサーチのインターネットモニター会員を母集団とする
15歳~18歳の高校生
調査地域:全国
調査方法:インターネット調査
…小学生と中学生については、本調査に協力していただける日本全国の小学生(1~6年生)の子どもを持つ保護者と中学生(1~3年生)の子どもを持つ保護者を、モニター母集団から抽出し、保護者付き添いのもとで、子ども本人が回答するように依頼。また、高校生については、日本全国の高校生(1~3年生)をモニター母集団から抽出し、回答を依頼。それぞれ、小学1~6年生各学年で男子100人と女子100人ずつとその保護者(計1,200組)、中学1~3年生各学年で男子100人と女子100人ずつとその保護者(計600組)、高校1~3年生各学年で男子100人と女子100人ずつの回答が集まったところで調査を終了。

調査期間 :2024年11月6日(水)~11月14日(木)の9日間

有効回答数
(小学生調査):1,200サンプル
(内訳)子どもの性別・学年により均等割付
(中学生調査):600サンプル
(内訳)子どもの性別・学年により均等割付
(高校生調査):600サンプル
(内訳)本人の性別・学年により均等割付

実施機関    :ネットエイジア株式会社

■学研教育総合研究所について

2005年、学研ホールディングスの前身である㈱学習研究社創立 60 周年を記念して設立。学校現場との話し合いや、研究機関・大学研究者や文部科学省ほか、各省庁と多くの接点を持って得た貴重な知見の数々を活動の基礎にしている。
毎年公開している『白書シリーズ』では、幼児から小学生、中学生、高校生を対象とした大規模なアンケート調査によって、子どもたちの生活や嗜好、学びの実態などのデータを収集。時代とともに変化する子どもたちの「いま」を伝えている。
https://www.gakken.jp/kyouikusouken/

■学研ホールディングスについて

https://gakken.co.jp/

1946 年創業の教育・医療福祉関連事業を展開する持株会社。教育分野では、「学研教室」を始めとする教室・学習塾事業、「科学」と「学習」に代表される学習教材の出版コンテンツ事業、教科書・保育用品など園・学校事業を、医療福祉分野では、サービス付き高齢者向け住宅事業や認知症グループホーム事業、保育園・学童などの子育て支援事業を展開。グローバル 150 か国以上で教育・医療福祉に関わる活動 を行っています。 2023 年 11 月、新たに掲げた大志( Aspiration )「人の可能性をどこまでも 追求 する会社へ」の実現を目指し、子どもから学生、社会人、シニアまで、あらゆる世代の好奇心に寄り添い、すべての人の挑戦を応援する企業として、人と社会の可能性の拡大に貢献してまいります。 2024 年 9 月期売上高 1,855 億円、連結子会社 79 社 2024 年 9 月 期時点) 。 東京証券取引所プライム市場上場(証券コード: 9470 )。