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コラム・マンガ

学研の俳句おにいさんが解説 読解力が伸びる! 親子で味わう俳句 第14回

学研の俳句おにいさんが解説 読解力が伸びる! 親子で味わう俳句 第14回

28歳の若さで学研の編集者と俳人、2つの顔をもつ中西亮太が、毎回オススメの季語と俳句を紹介していくこのコーナー。
今日の季語は「ひな祭り」。ひな人形、ひなあられなど、色彩豊かな楽しいお祭りです。

第14回 今日の季語「ひな祭り」(春)

いき〳 〵とほそ目かゞやく雛かな

(いきいきと ほそめかがやく ひいなかな)

飯田蛇笏(いいだ・だこつ)

ひな人形の目、思い出せますか?

家にひな人形があるという人はどれくらいいるでしょうか? 「大きなひな飾りがあるよ」という人もいれば、「二人飾りがある」という人もいるかもしれません。私の実家では二人飾り、祖父母の家では大きなひな段がありました。

今回の句の意味は明快です。描かれるひな人形の目に、生命感や、ひな祭りのにぎやかな雰囲気が浮かび上がっています。どこか明るい雰囲気に包まれるような心地がしますね。

ところで、みなさんはひな人形の目がどんなふうになっているか、思い出すことはできますか? 私はなんとなく、筆ですっと引かれた目を想像しました。答え合わせがてら調べてみると、多くのひな人形の目はきちんと立体的に形作られていました(もちろん、モノによると思います)。

俳句を読むとき、文字を追いかけるだけでなく景色や意味を想像してみると、ふと疑問が浮かぶことがあります。想像力をはたらかせてみると、俳句をいっそう楽しめるだけでなく、知識が身につくこともあるかもしれません。

俳句のキーワード「歳時記」

多くの俳人が持っているアイテムに、「歳時記(さいじき)」があります。これは、季語を集めた本で、季語の解説やその季語を使った俳句の例が載っています。

俳句の季節には、「春」「夏」「秋」「冬」「新年」があります。歳時記には、五つの季節の季語が1冊にまとまっているもの、「春」「夏」「秋」「冬・新年」の四冊に分かれているものなど、いろいろな種類があります。また、歳時記は、編者によっても個性があります。同じ言葉でも、ある歳時記では季語になっていたり、別の歳時記では季語になっていなかったり……。

私がよく使う歳時記として、電子書籍のものがあります。外に出ているときに季語などをサクッと調べて、スマホのメモ機能に俳句を書いています。逆に、家にいるときは、「大歳時記」と言われる季節別の大きな本を読むことが多いです。大歳時記は、季語に積み重なった歴史や由来などが詳しく書いてあり、興味深い内容を知ることができます。

『合本俳句歳時記 第五版』編:角川書店 KADOKAWA

みなさんも、ぜひ書店や図書館などで歳時記にふれてみてください。

中西亮太の「学研の俳句おにいさんが解説 読解力が伸びる! 親子で味わう俳句」は、第1・第3水曜にお届けします! 次回もお楽しみに♪


中西亮太(なかにし りょうた)

1992年生まれ。株式会社学研プラスの編集者。大学生のとき、甘い考えでうかつに俳句をはじめる。過去に、第14回龍谷大学青春俳句大賞最優秀賞、NHK-Eテレ「俳句王国がゆく」出演など。「艀」(終刊)を経て、「円座」「秋草」現代俳句協会所属。俳句とは広く浅く長く付き合いたいと思っている。春の作品に〈春月の寝息に混じりゆくごとし〉。

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