お役立ち教育情報 【あした、親子で読みたい本】ことば遊びがもっと楽しくなる本 3選

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2021.1.21

 子どもの時に読んで感動した本は、大人になってもずっと心に残るもの。子どもたちが、自分だけの宝物になるような一冊に出合えるように、おすすめの絵本や読み物を元書店員でありJPIC読書アドバイザーの市川久美子さんにご紹介いただきます。


 ここのところ大雪のニュースが続いていました。立ち往生している車に寒さは大丈夫かしら、食べ物はあるかしら、トイレはと気がかりで一刻も早い救助を祈るばかりでした。また、雪かきで死亡事故が起こるなど大変な生活も報道されました。回復を祈るばかりです。
 さて、今回は昨年12月24日掲載の「ことば遊び」の記事に続く、ことばの本です。日本語の美しさを伝えられたらと思います。

 

『あるひ あひるが あるいていると』(理論社)

 ことば遊びにはいろいろなものがありますが、この本では「あ」のつく言葉を集めてお話ができています。
 ある日 あひるが 歩いていると、頭に あなの あいた あんころもちが 足もとから あらわれて
という具合に。こんな風にお話ができるなんて、日本語の魔術師のようですね。
 1冊の中にあ行「あ」「い」「う」「え」「お」のお話が5つ。シリーズになっていて「あ行」から「ら行」まで全部で9巻あります。お子さんは読んでいてお話を作ってみたくなるかもしれません。(対象:小学校低学年~)

作:二宮由紀子
絵:高畠純
出版社:理論社
定価:1,500円+税
商品詳細:『あるひ あひるが あるいていると』(理論社商品ページ)

 

『絵くんとことばくん』(福音館書店)

 優太くんはお小遣いを500円から1,000円にしてほしいと思っていますが、お母さんに口ではかなわないからとポスターを作ってキッチンに貼ってお母さんに訴えようとします。初めのうちは「自分ばっかりつかわないでこどものこづかいふやせ!」などと高圧的だったのですが、優太くんの頭の中で、別の優太くんが意見を言います。ふたり(?)の優太くんが練って練って、やっとできたポスターはシンプルで笑ってしまいます。でも、お母さんの心は動くかもしれません。
 どんどん作っていくその途中のポスターが面白く、優太くんが言葉を駆使していく過程がうかがえます。お子さんはもしかしたら、作戦がばれるからお母さんと一緒に読みたくない絵本かもしれませんね。(対象:小学校中学年~)

作:天野祐吉
絵:大槻あかね
出版社:福音館書店
定価:1,300円+税
商品詳細:『絵くんとことばくん』(福音館書店商品ページ)

 

『日本語 オノマトペのえほん』(あすなろ書房)

 オノマトペ(擬音語・擬態語・擬声語など)の絵本です。
 「あっはっは」「くすくす」「けたけた」などの「笑い」の表現は、いくつあると思いますか。言ってみましょうか。「あはは」「わはは」「くすくす」「にやにや」「ははは」「ひひひ」「ふふふ」「へへへ」「ほほほ」……まだまだあります。「四季のオノマトペ」では、季節のにおいがしてきそうな「そよそよ」「ひらひら」や、ちょっと怖い「ぴかっ」「ごろごろ」等々、表現の楽しさを味わえます。
 「食べる」「歩く」「なく」「みんなで学んで遊んでけんかして」「いたいつらい」「おやすみなさい」等、様々なオノマトペが収録されています。いろいろな場面で使いこなせたら素敵ですね。日本語は豊富で美しいです。(対象:小学校中学年~)

作:高野紀子
出版社:あすなろ書房
定価:1,400円+税
商品詳細:『日本語 オノマトペのえほん』(あすなろ書房商品ページ)

 


市川 久美子(いちかわ くみこ)
元書店員。JPIC読書アドバイザー。1981年地域文庫の立ち上げに携わる。後に家庭文庫も開く。同じ小学校で15年以上読み聞かせ・語り・ブックトークを行い、作家さんなどの授業も15年企画。市立図書館・中学校図書館勤務の後、1999年より大型書店児童書担当として20年勤務。退職後は、児童書関連の執筆・講演を行う。著書に『ねんねのうた』(佼成出版)がある。