お役立ち教育情報 【あした、親子で読みたい本】寒くなってきた今の時期に読みたい絵本 3選

  • 幼児
  • 小学生
  • 保護者

2020.11.12

 子どもの時に読んで感動した本は、大人になってもずっと心に残るもの。子どもたちが、自分だけの宝物のような一冊に出合えるように、おすすめの絵本や読み物を元書店員でありJPIC読書アドバイザーの市川久美子さんにご紹介いただきます。


 朝夕冷えてきました。紅葉もすすんでいますが、このコロナ禍、今年はどのように楽しもうかと考えあぐねている方も多いかもしれません。
 今回は「寒くなってきた今の時期に読みたい絵本」を紹介します。

『にんじん だいこん ごぼう』(福音館書店)

にんじんだいこんごぼう(福音館書店)

 昔話をベースにしたお話です。にんじんとだいこんとごぼうの体はもともと白かったのです。ある日、三人で泥んこ遊びをして体中真っ黒になりました。そこで三人はお風呂に入ることにしました。そんな三人の体の色が、ニンジンは赤く、大根は白く、ゴボウは黒いのですが、なぜそうなったのか、このお話に楽しく書かれています。
 温かいお風呂が恋しくなるこれから。お風呂嫌いのお子さんも、この絵本を読んでお風呂を楽しめたらいいですね。(対象:3歳~)

にんじんだいこんごぼう(福音館書店)

にんじんだいこんごぼう(福音館書店) 再話・絵:植垣歩子
出版社:福音館書店
定価:本体900円+税
商品詳細:『にんじん だいこん ごぼう』(福音館書店商品ページ)

 

『ちょろりんのすてきなセーター』(福音館書店)

ちょろりんのすてきなセーター(福音館書店)

 とかげのちょろりんはお店で見つけた「春の原っぱ色をしたセーター」が欲しくて仕方ありません。でも、お父さんもお母さんも買ってくれません。あきらめきれず貯金箱を開けましたが足りません。ちょろりんはランプ作りのじいちゃんにこのことを話しました。すると、じいちゃんは仕事を一晩手伝ったらお金をあげると言い、ちょろりんは眠気を我慢しながら、ランプのガラス磨きをやってお金をもらいます。ちょろりんは自分の貯金と合わせてセーターを買いに行きますが、そのセーターはヘビ用でした。がっかりして涙を流します。でも、お店のおばさんがちょろりん用に特製セーターを編んでくれます。
 労働して得たお金で買ったものは特別のものでしょう。お子さんもなにか気づきもがあるかもしれませんね。(対象:5歳~)

ちょろりんのすてきなセーター(福音館書店)

さく・え:降矢なな
出版社:福音館書店
定価:本体900円+税
商品詳細:『ちょろりんのすてきなセーター』(福音館書店商品ページ)

 

『わすれられないおくりもの』(評論社)

わすれられないおくりもの(評論社)

 困っている友だちを助け、物知りのアナグマは自分の年を思うと死がそう遠くないことを知っていました。老いていく体のことは気になりませんでしたが、残していく友だちのことが気がかりでした。ある夜、アナグマは手紙を書いて、暖炉の前のゆり椅子でぐっすり眠ってしまいました。それは死への旅だちでした。翌日、友だちが起きてこないアナグマを心配して家に行ってみると、みんなに宛てた手紙がありました。みんなはとても悲しみました。次第にみんなでアナグマの思い出を話し、楽しい思い出がたくさんあることがわかりました。みんなの心が温かい思い出でいっぱいだと気づいたのです。
 誰でも大切な人や動物を亡くした時はとても辛いものです。この絵本はそんな心を温かく包んでくれます。(対象:小学低学年~)

 

さく・え:スーザン・バーレイ
やく:小川仁央
出版社:評論社
定価:本体1200円+税
商品詳細:評論社公式ページ


市川 久美子(いちかわ くみこ)
元書店員。JPIC読書アドバイザー。1981年地域文庫の立ち上げに携わる。後に家庭文庫も開く。同じ小学校で15年以上読み聞かせ・語り・ブックトークを行い、作家さんなどの授業も15年企画。市立図書館・中学校図書館勤務の後、1999年より大型書店児童書担当として20年勤務。退職後は、児童書関連の執筆・講演を行う。著書に『ねんねのうた』(佼成出版)がある。